モリノスノザジ

 エッセイを書いています

「芸能人だと誰に似てるって言われる?」

 スマホで顔を撮影すると、似ている芸能人が判定されるアプリ(そっくりさん)をダウンロードしてあそんでいた。あそぶもなにも、一回判定したらそれで終わりでしょ?と思いきや、俳優やアイドル、アナウンサー、Youtuberなど判定ジャンルが複数設けられていて、ついつい何度も撮影してしまう。

 ちなみに一番「そっくり度」が高い判定結果は、嵐の櫻井翔だった。そっくり度86.5%と言ったら、もうほとんど櫻井翔であると言っても過言ではない。たしかに、よく見たら櫻井翔の顔のように思えてきた。というわけで、このブログはほぼ櫻井翔が運営しています。そういうことで、よろしくお願いします。

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 「芸能人だと誰に似てる?」という問いが多くの人の関心にひっかかるものであることは、こうしたアプリがつくられ、そして多数ダウンロードされているという事実からもはっきりとわかる。問いに対する答え方にもいろんなやり方があるし、それに対するリアクションが場を盛り上げることもあるかもしれない。そういう点では、話のネタとして面白い話題だと思う。

 けれど、よくよく考えてみると「芸能人だと誰に似てる?」っていったいなんなのだ。芸能人と言えばふつうの人と比べて容姿がいいことがほとんどである。だとすれば、一般人を指して「芸能人で言うと誰に似てる?」と尋ねるのはそもそもナンセンスではないのか。芸能人の誰かに似ているのだとしたら、とっくに平民なんてやめているのだ。

 

 しかし、「芸能人で言うと」という条件を外したたとえば次のようなやりとり

『誰に似てるって言われる?』

『えーと、どっちかっていうとお母さんかな』

に何の意味があるのかというと何の意味もないわけであって(「櫻井翔に似てるって言われる」も同じくらい無意味だが)、無粋なことを言わなければほどほどにたのしめる話題であることは間違いない。

 だが、それにもかかわらず私は、いままでこの問いに対するうまい返しというのを持ち合わせていなくって、飲み会やなんかでこの手の話題になるといつも以上に静かにならざるを得なかった。けどこれからは違う。そっくりさんアプリのおかげで次は話の輪に混じれるような気がしている。ありがとう、そっくりさん。

以上、櫻井翔でした。