モリノスノザジ

 エッセイを書いています

それはまるで

 ゆめのよう。

 

 卵を二枚のロースハムで挟んで焼いて食べたらおいしかった。なにかのイベントの準備でオリジナルメニューを考えるためにその家に集まっていて、私は「そろそろレインコートを買わないとな」とかそんなことを考えたりしていた。何人かでレシピについて話している間、向かいの人と何度も目があった、そのたびにその人がすっと真剣な目をするものだから、少しどぎまぎしていた。

 

 夢はふしぎなもので、目が覚める直前までは完全に筋が通っていると思い込んでいるのに、よくよく考えてみるとヘンテコなことばかりだ。空間が歪んでいたり、ありえない事実をほんとうだと信じきっていたり、途中で突然場面が転換するようなこともある。

 私は夜寝静まってから通っている学校があって、その学校は上から見るとドーナツのかたちをしている。教室と教室が数珠つなぎになっていて、なので3つ先の教室までいくためには授業中の教室2つを突破しなければならない。もう長いこと通っているのだけれど、クラスと反対側の放送室に行くときはずいぶん苦労する。そんなことを、夢のなかの私は当たり前のように受け入れて生きている。

 

 夢の文法ってあると思う。全体にぼんやりしていてところどころ論理が破綻しているのに、どこか一か所だけ妙にくっきりとしていたりとか。そんなわけで冒頭の文章は、私の日記に残されていた夢(あまり夢っぽくはなくて、なのでわかりやすい夢)を夢の文法にのっとって書き直してみたものだ。しかし、やっぱりどこか現実世界の論理的つながりから逃れられていないような気がして

 

日本がとびばこで金メダルをとったので授業でやることになった。自転車にマイ跳び箱をのせてベルトで固定して学校までもっていくところ、台風がきて、となりにあるトラック置き場(まわりを壁でかこまれている)にあるトラックがチョコみたいにはがれて飛んで行った


ガチの寝起きに書いた夢日記にはかなわないな、と思うのだった。