モリノスノザジ

 エッセイを書いています

ほんの記録(6月)

 私はいつも100%なので、ブログを書かないときはゲームしたり短歌を書いたり、仕事したりして過ごしている。前回の更新からずいぶん間があいてしまったけれど、私は大丈夫です。

 毎年6月はたくさん本を買う月と決めていて、そういうわけで今年もたくさん買いました。今月は少し急ぎ気味に、6月に買った本たちのほんの記録。

 

 

歌集ほか

 いつか買うつもりでまだ持っていなかった歌集をまとめて買うなど。歌集に関しては、いつか買おうというゆるい心づもりでいるとすぐに絶版で買えなくなってしまう。そのことが、安易に歌集に手を伸ばす言い訳になってしまっている。

 『短歌研究』2020年6月号を今更買っているのは、これも、好きな歌人の特集が組まれていたことに後になって気がついて、いつか取り寄せようと思っていたのがずるずると一年後になってしまったもの。中古で買ったら50円だった。トレンドを扱う雑誌の実用的価値が、時間が経つにつれて下がっていくというのは理解できるけれど、この手の雑誌も古くなると価値が下がるのだろうか?

 

倫理学関係

 先月久々に倫理学の本を読んで、アカデミックな議論はいいなあと感じた。ニュースを見たり、新聞をひらいたりすると、いろいろなことが主張されている。オリンピックのことや新型コロナウイルスに関する政治的な動きについて、何も思わないわけではないけれど、私が腹立たしく感じるのは結果よりも過程である。ある一つの判断を下すのに、その根拠や理由が示されないこと。不透明なままにものごとが進んでいくこと。

 先月読んた『パンデミックの倫理学: 緊急時対応の倫理原則と新型コロナウイルス感染症』では、数の限られたワクチンをどう半分するかといった問題など、パンデミック下においていかに対応すべきかということを論じている。こうした議論の結論が、今、現実に取られている方法と同じであったとしても、基本となる考え方や、その結論にたどり着いた根拠が示されることで納得度はずいぶん違う。たとえ結論が自分にとっては受け入れられないものであっても、相手のことを信頼できると思う。議論はこうあるべきだと思う。

 

 『ベジタリアン哲学者の動物倫理入門』はそのタイトルのとおり、著者がベジタリアンの立場から動物倫理について論じた本。この本もやはり、食肉や動物の飼育に反対する理由が丁寧に論じられている。

 自分と考えの違う人と話をしているとき、どうやら私には「筋道立てて話せば相手も理解してくれるはず」という考えがあるみたいだ。この本を読んでそのことに気がついて、そして同時に、必ずしもそうではないこと、私自身もまた物分かりの悪い人間の一人であることに思い当たった。

 ここで示されている主張について私が何かしら有効な反論を提示することができるわけではないのだけれど、だから「著者の言うとおりだ。肉食をやめよう」となるかと言うと、そうではない。まあ、言いたいことはわかるんだけどさ、みたいな態度で私は結局肉を食べ続けるのだ。自分は筋が通っているからといって他人の主張をまっすぐに受け入れられるような人間ではなくて、もしかしたらときには間違いながら生きているんだと思う。

 

その他

 漫画をたくさん買うほうではないのだけれど、いったいみんな漫画どうしているのだろう。読みたい漫画はたくさんあるけど、きりがないしなあ~。紙で買っても電子で買っても。

 

 読み終えてない本もあるので、7月は若干セーブです。